「二十面相の娘」ロングインタビュー! 前編
チコ役 平野綾さん 二十面相役 内田夕夜さん ※20話までの収録を終えたお二人にお話を伺いました。 ●アフレコはすでに終盤近くまで進んでいますが、ここまでの思い出やエピソードを具体的に教えていただけますか。まずはチコのことを伺いたいと思います。平野さんから宜しくお願い致します。 平野:はい。今思うと、最初のほうの話数ではすごく緊張していて…とにかくチコという役を一生懸命集中して演じなきゃ、という気持ちでいっぱいでした。 だんだん共演者の皆さんとお話もできるようになってスタジオにもやっと慣れてきたかな…って思った時には、二十面相一味のキャストの皆さんとも、お別れの話数(第6話)になっていたんです(笑)。 もっと早い話数から、一味の皆さんといろいろなお話をしたかったし、こんなに仲良くなるのなら一味の連帯感のような雰囲気をもっともっと最初から出すことが出来たのかもしれないなって…。 ●3話目くらいからはとてもいいムードだったと思いますよ。それは作品の中でもスタジオの中でも。皆さんから大変に可愛がられていましたし。 平野:そうですか。だったらよかった! ありがとうございます(笑) ●チコにとって7話からは新しい展開に入りましたが、そのあたりのお気持ちはいかがでしたか? 平野:7話からは別の作品?というくらい、キャストの方も入れ替わったのが印象的でしたね。スタジオの中でも、私なりに、もう一度気持ちを引き締めて臨みました。 ●次はチコの成長についてですが。演じていていかがでした? 平野:序盤でおじさん(二十面相)に生きる意味を教えてもらって、チコは初めて自分の中にある可能性を見つけることができたんだと思います。そこからチコが元々持っていた芯の強さがだんだんと表に出てきて…。収録では同じ台詞でもチコの成長の度合いによって言い回しを変える事を心がけていました。 ちょうど先日のアフレコでも、ある台詞についてチコの持っている輝きをもっともっと大きく見せるには…ということを監督や音響監督さんとずいぶんと話し合ったりましした。 ![]() ●それはどの台詞ですか?もしよろしければ。 平野:「私があなたを止めてみせる」という台詞(第20話)です。 ●チコが教授に対して言う台詞ですね。 平野:はい、そうです。 ●シリーズ後半に向けて平野さんの演技への集中力も増している…そんな感じでしょうか? 平野:最終的には二十面相に名前をつけてあげる…というクライマックスのシーンまで、もっともっとチコを演じる気持ちを高めなければいけないって思っています。 ここに至るまでのチコがどういう風に成長してきたのかを、今もう一度、思い返しているところです。 ●さて、今度は内田さんに伺います。二十面相役のここまでの総括をお願いできますか。 内田:私も平野さんと一緒で、6話での区切りのつけ方に少し驚きましたね。それ以降は、出演するキャストもガラッと変わってしまいますし…。 チコの成長がとても大切なテーマとなっているのと逆で、二十面相は最初から完成された存在でしたので、彼の持つ親しみやすくも気高いムードはブレずに行こうと思っていました。 チコとの関係性で、二十面相の魅力や過去、苦悩などが語られていきますよね。 チコの目線に透明感がありましたので、その瞳に映し出される二十面相の姿には、ある種の誠実さがなければいけない。そこは気をつけて演じていました。 ●先ほどお話された6話の二十面相一味壊滅以降、しばらく二十面相は姿を消してしまいますね。内田さんご自身、そのあたりの話数ではスタジオにもいらっしゃってなかったのでしょうか? 内田:ええ、8話の「人間タンク」あたりからは伺っていませんでした。 ●二十面相といえばタイトルにも名前がつくほどの大切な役柄である訳です。数話とはいえ、はからずも欠席をされたそのあたりのお気持は? 内田:台本も頂いてましたし、原作も拝見しておりましたのでストーリーそのものは知っていました。今ごろスタジオではこんなシーンやあんなシーンが…そして今週はチコがこんな目に合っているな、と、その様子を想像はしていたんですよ(笑)。 スタジオにいなくとも収録には参加していたつもりになって(笑) ちょっと余談になりますが私は「二十面相の娘」のメカデザインが大好きなのですが、アニメ版の人間タンクをいち早く見ることが出来なかった事が残念といえば残念でしたね。 オンエアを見て「ああ!やっぱりアニメ版の人間タンクも格好いいな!」なんて思っていたんですよ(笑) ●平野さんに伺いますが、内田さん不在のアフレコスタジオはどんな感じだったんですか? 平野:いつもそこにいて下さる存在だと思っていましたから、なんだか不思議な感じでした。寂しかったです、いらっしゃらないと。やはり内田さんは二十面相一味のボスですから。 内田:ありがとうございます。 よかった!そう言っていただけて(笑) ●7、8、9、話あたりはチコの抑えた演技が印象的でしたが…。二十面相一味の仲間になってチコの演技としては一度、自分をみつけた、というか感情が一度「開いた」状態だったと思うのですが。ここから再度、少し抑えたチコに戻りましたね。 平野:はい、チコが日本に戻ってきて、自宅や学校などの日常生活の中でもう一度自分を取り戻す過程を見せる必要があったんだと思います。最初は6話辺りを引きずったお芝居をしてみたのですが、実際の収録ではもっと抑えたところの演技でも大丈夫!と、音響監督さんからアドバイスを頂きました。 このあたりの繊細なチコの心の移り変わりを皆さんにも感じとっていただけたらすごく嬉しいです。 ●印象的な台詞をもうひとつ。13話で、飛行船のタラップで二十面相に対して「やっと…捕まえた。」という台詞がありますね。ここでの演技はいかがでしたか? 平野:それまでのチコは気持ちを張りつめて、なんとか自分を保っていたのだと思います。でもピンチの時におじさん(二十面相)が現れてくれて…・。 ここでチコとしては緊張感が一瞬緩んだんだのかな。それまではおじさんが生きているかどうかすらも判らなかったし。 でもチコは絶対に信じていたんだと思いますよ。思い返してみると、チコっていつも絶対に何かを信じているんです。このあたりがチコってすごい娘だなって…いつも思いますね。 チコの願いが叶った瞬間の、すごくいいシーンだったと思います。 ![]() ●演技としては自然な感じでしたね。 平野:最初からこのシーンのチコはこんな気持ちかなって…自然に台詞が言えました。 ちょっと前の幼いチコだったらもっと感情をあらわにしたのかもしれませんね。 ●今度は逆に激しい感じのチコの演技のことを伺って宜しいですか? 平野:はい。お願いします(笑) ●12話の白髪鬼とのエピソードの中でトメさんが石膏詰めにされたのを発見したシーン。 ここまで激しいチコの絶叫は初めて見ました。大変に迫力ある演技でしたが。 平野:収録している時は無我夢中でした。チコの気持ちとしては自分を見失ってはいないものの、抑えきれない感情の昂ぶりがあったのかな、と。 後日、オンエアを見て、私はあそこまで激しく叫んでいたんだ!って少しびっくりしちゃいました(笑) ●今度は少女探偵団について。これは楽しいセッションになったと思いますが。 平野:少女探偵団のエピソードは「二十面相の娘」の中でも緊張感からちょっと解放されてる感じですよね。 春華とトメさんがいることで、チコも日常生活での居場所が確認できているのだと思います。 ●たとえば15話はまるまるコメディ回といってもいい内容です。演じている側としても、そこは息抜きになりますか? 平野:はい、楽しい回でした、とても!春華の妄想や思い込みで巻き込まれていくのって楽しいなって思いました。 たまたまなのかもしれませんが、他の作品ですと私の方がトラブルメーカーになることが多かったのでとても新鮮でした。 後編へつづく…。
by ex_anime
| 2008-09-11 11:03
| インタビュー
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Comments(2)
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